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「必至」 or 「必死」
将棋の用語に 「必至」 という言葉があります。
「必至」 は受け方がどう守っても次に相手玉を詰ますことができる状態を言います。「長い詰みより短い必至」 という格言もあり、詰みの形や必至の形を沢山覚えることが終盤力の向上に直結すると言います。

さて、たまに 「必至」 を 「必死」 と書いている文章を結構目にしますがこれは誤字・誤用なのでしょうか?。Wikipediaで必至の項を引くと 「必至 (ひっし、必死とも)」 とあり誤字・誤用の類ではなさそうですが一般的には必至です。

「必至」 についてさらに調べてみるとACCELERATOR 9×9というBlogでこのような記述を見つけました。
以下引用
将棋で次に必ず詰む状態を 「必死」 または 「必至」 というが、『将棋世界』の最新号で、内藤國雄九段が 「死という言葉は将棋に相応しくないので私は必至の方を好む」 と書いていた。将棋とは戦争を模したゲームではあるが、その本質は各々の個性を尊重し、能力に応じて適材適所に投入する智恵くらべであり、 「人を殺す」 のではなく 「人を生かす」 ところにあるのだ、ということだろう。
ACCELERATOR 9×9 / 2005.08.21「必死or必至」 より
『「人を殺す」 のではなく 「人を生かす」』 と聞いてまず思い浮かべるのは升田幸三のあまりにも有名なあのエピソードです。「将棋を救った男」 という枕詞で語られるこのエピソードは皆さんご存じと思いますが、「将棋が救われた」 というのは決して誇張ではないかも知れません。GHQは実際、按摩、鍼、灸といった東洋医療、ラジオ体操、剣道・柔道の授業、時代劇、歌舞伎の一部演目などを禁止していますので、将棋が禁止される可能性は十分に考えらた状況だったと思われます。
以下要約
日本将棋連盟は終戦後GHQに呼び出されました。
GHQの呼び出し理由はこうです。「日本の将棋はチェスと違って、取った駒を自軍の兵士として使用する。これは捕虜の虐待思想につながり、国際条約に違反する。将棋は日本の捕虜虐待に通じる思想だ」 と。
日本将棋連盟は、当時関西本部長代理であった升田幸三をGHQへの使者として呼び出しに応じました

GHQに赴いた升田は動じることなく 「チェスでは取った駒を殺すんだろ? それこそ捕虜の虐待だ。日本の将棋は敵の駒を殺さないで、それぞれに働き場所を与えている。常に駒が生きていて、それぞれの能力を尊重しようとする正しい思想である」
「アメリカ人はしきりに民主主義・男女同権を訴えるが、チェスは王様が危なくなると女王(クイーン)まで盾にして逃げようとするが、あれはどういう事だ?」 と反論し、GHQの言いがかりを退けた。
名人に香車を引いた男 ~升田幸三自伝~ (中公文庫) より抜粋・要約
さて、「必死」 と書けばその意は 「必ず死に至る」。殺してしまえば生かしようがない。
しかし 「必至」 ならば 「必ず詰みに至る」 の意味になる。ニアンス上の微妙な違いしか生まれないけど、それでもなお敢えて 「死」 という言葉を避けた思慮の根底に 「生かす」 ことを最重要視していることを伺い知ることができます。
本来人を殺傷するための技術である剣術にも 「活人剣」 という言葉があるように、戦争を模しているはずの 「将棋」 においても 「人を生かす」 思想が流れているのは興味深く、日本の文化の根本的な思想の一端をかいま見た気がします。
名人に香車を引いた男 ~升田幸三自伝~ (中公文庫)
升田 幸三
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posted by Nyawo at date: 2010.01.17 17:15
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